概要

サーマルモジュール温度チャンバーは、さまざまな温度、レンズの形状、サイズに対応可能な、測定可視画像アナライザーを装備した レンズMTF測定器 OpTest system及び レンズMTF測定器 Lenscheck用アクセサリーで、可視光領域の画質指標を温度測定することが出来ます。

サーマルモジュールシステムは、循環式チラー、ヒーター、マニホールド、レンズ装着用サーマルチャンバーの3つの主要コンポーネントから成り立っています。これらのシステムを接続するために絶縁ホースが用意され、 回転プラットホームに取り付けられたサーマルチャンバーと温度制御を行います。

温度依存性の測定を行う場合、通常２つのレンズパラメーターが注目されます。 レンズの取り付けフランジから像面までの距離の画質とフランジ焦点距離(FFL)です。各温度ポイントにおいて軸上ベストフォーカスの平面を見つけ、温度における軸上及び軸外の画質データを収集します。

フランジ焦点距離は、最焦点面からレンズマウントフランジまでの距離を測定したものです。FFLの温度変化、つまり、最良焦点面の相対的なシフトを測定し、必ずしもFFLそのものを測定することではありません。レンズは多くの場合、カメラ筐体の熱的な動きに抵抗し、非熱的なカメラシステムを生成するために、温度による特定のフォーカスシフトを持つように設計されているため、温度による大きなフォーカスシフトは非定型的なものではありません。

TM-1010サーマルチャンバーは、瞳孔が小さい広視野レンズを対象としており、非常に広い視野の画質テストが可能な2重ガラスのウインドウを備えています。

TM-1150サーマルチャンバーは、大型レンズを対象としており、チャンバーの長さをテスト対象の長さに合わせるので、セルへのセグメント追加や削除が可能です。

測定中、レンズ上の窒素または低流量の空気によりセル内の正圧が維持され、結露を防止します。窒素または空気は窓端の熱チャンバーへ導入され、測定対象レンズ上を流れ、チャンバーの画像側から放出します。 球面収差の影響を無くすため、レンズの画像側には窓はありません。例外として、センサー上のカバーガラスの影響をシミュレートする際は、適切な厚さの窓を使用します。測定中、窒素または空気の流量を増やす ことで、強制対流熱伝達経路が提供され、温度変化が加速されます。チャンバーの画像側に組み込まれた電動サーマルシャッターは、レンズが熱平衡に達するまでチャンバーの端を閉じ、熱平衡に達すると測定に 必要な時間だけ自動的に開きます。

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  レンズMTF測定器 LensCheck

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  レンズMTF測定器 Optest system

サーマルモジュール用レンズマウント

レンズマウントは熱交換器からテスト対象レンズへの主要な熱伝導経路であり、フランジ焦点距離測定の基準面となる重要な役割を持ちます。サーマルモジュールに使用するレンズマウントの外面に裏面照射型ガラスクロムレチクルを組み込んでいます。イメージアナライザーは、レチクルに焦点を合わせ、画像に焦点を合わせるために移動し、焦点軸に沿って移動した距離は記録され、温度に対する相対的なFFL変化をモニターし、ユーザーは、温度によるFFLの変化を自動測定することが出来ます。 保持プレートに対してスプリングで固定されたレチクルは、FFL変動測定に必要なときだけ点灯するLEDをサーマルチャンバー内に内蔵しています。

サーマルモジュールレンズインサートに装着されたバックライト付きクロームオンガラスレティクルは、FFLのばらつきを自動測定することが可能です。

サーマルモジュール仕様

*直径35mmを超えるレンズではFFL変動測定ができない場合があります
**Julabo Presto A80の場合