コラム
Column土壌水分センサーのケーススタディ7選:SM150T・WET・PR2・GPロガーで灌漑/施肥/保全を最適化する
ケーススタディ統合解説
土壌水分センサーのケーススタディ7選:SM150T・WET・PR2・GPロガーで灌漑/施肥/保全を最適化する
🧩 コア指標:VWC × EC
🧠 運用:測定→判断→是正
📈 KPI:収量 / 水使用量 / 品質
① 連続監視(研究・大規模)
多点設置+ロギングで、処理差と時系列を解析できる体制を作る。
② 巡回測定(園芸・培地栽培)
目標レンジへ戻す運用で、品質ブレと過剰投入を抑える。
③ プロファイル(生態・根域深部)
深さ方向の分布が説明変数。単点では見えない水分挙動を捉える。
1. 用途別の“勝ちパターン”を整理する
| 用途カテゴリ | 代表構成(リンク) | 運用の要点(読みどころ) | 成果の見せ方 |
|---|---|---|---|
| 研究長期 |
SM150T+ GP2/ DL6 |
多点・同条件の設置で再現性を確保し、保存間隔と欠測対策まで含めて“解析可能なデータ品質”を設計する。 | 処理区比較、季節変動、相関解析 |
| 園芸培地 |
WET(VWC+EC)+ GP1/ GP2 |
VWCとECを同時に見て「目標レンジへ戻す」運用を回す。過剰施肥・過剰灌水の抑制に直結する。 | 品質安定、水/肥料/排液の削減 |
| 根域深度 | PR2 | 深さ方向の水分分布を取得し、灌漑が“どこまで届いているか”を確認。単点測定では見えない偏りを検出する。 | 根域の適正化、干ばつ/過湿の防止 |
| 気象放射 |
WS-GP2/ GMX501/ SPN1/ BF5 |
土壌水分の変動要因(降雨・蒸発散)を分解するために、気象・放射の入力を揃えて意思決定の根拠を強化する。 | 灌漑計画の精度向上、説明性向上 |
| 保全湿地 | WET150 | 高含水域で“差”を見分ける設計(空間分布・施策前後比較)。モニタリングを施策評価に接続する。 | 施策前後比較、空間分布図 |
2. SVGで可視化:NIAB事例の“数字”をグラフで確認する
2.1 収量(t/ha)比較(最大値の対比)
2.2 果実1トン当たりの水使用量(m³/t)レンジ比較
※レンジは「幅」も含めて比較する(安定性の示唆)
2.3 自動灌漑の効果:収量 +7%(事例の要点)
3. 製品ページへ誘導:用途別リンク(本文に自然挿入)
(2)水分(VWC)と導電率(EC)を同時に管理したい:培地栽培や施肥最適化では WET が中核です。デジタル展開を重視するなら WET150、巡回測定には ML3(シータキット) も選択肢になります。
(3)気象・放射も合わせて原因分解したい:灌漑計画の説明性を高めるには、気象・放射をセットで取得します。統合気象は WS-GP2、コンパクト統合は GMX501。放射・日照は SPN1/BF5 を使い分けます。
(4)作物応答も取る(光環境・気孔・葉面):土壌水分(原因)と作物応答(結果)を結び付けると説明力が上がります。キャノピー内PARは SunScan、気孔コンダクタンスは AP4、葉面積・葉画像解析は WinDIAS3 を参照してください。
4. 7事例を“運用手順”に落とす(アコーディオンで要点整理)
③ 根域の深さ:灌漑が「どこまで届くか」を確認する(PR2)
深度分布で偏りを検出し、根域の過湿・乾燥を防ぐ。推奨:PR2。
④ 保全・湿地:高含水域で“差”を見分け、施策評価へ(WET150)
空間分布と前後比較で施策効果を説明する。推奨:WET150。
⑤ 気象・放射:蒸発散と降雨影響を分解して判断の根拠を作る(WS-GP2 / GMX501)
⑥ スマート灌漑:制御ロジックを比較し、KPIで評価する(GP2)
閾値・時間制限・気象連動を変えて比較し、収量・水使用量で評価する。推奨:GP2。
5. まとめ
本ケーススタディの要点は、土壌水分センサーを“計測器”ではなく“意思決定の入力”として運用することです。VWCで灌漑量・タイミングを再現可能にし、ECで施肥・塩類・排液リスクを同時に管理する。さらに目的に応じて「連続監視/巡回測定/プロファイル」を使い分け、KPI(収量・水使用量・品質)で評価することで、改善が数字で説明できる状態になります。
参考文献
ケーススタディPDF:
土壌センサー ケーススタディ
専門用語の解説
体積含水率(VWC):土壌(培地)体積に占める水の体積割合(%または m³/m³)。灌漑制御の基本指標。
導電率(EC):溶存イオン量の代理指標。施肥濃度、塩類集積、排液リスク管理に利用される。
フェーティゲーション:灌漑と同時に液肥を供給する施肥方式。EC管理と相性が良い。
PAR:光合成有効放射。キャノピー内の光環境評価で用いる。