コラム
ColumnISO 23698:2024 規格対応 HDRS ハイブリッド拡散反射分光法
拡散反射分光法は、皮膚科学分野において、皮膚や皮膚に塗布された薬剤または外用成分の光学特性を評価するために使用される手法です。皮膚の増殖、皮膚に生じた光損傷、血液含有量を測定し、特定の皮膚がんを診断することさえ可能です。拡散反射分光法を用いたヒト皮膚に対する日焼け止め保護効果の評価は、当初はスペクトルのUVA領域に限定されていましたが、最近、太陽のUVスペクトル全体(290~400nm)にわたる紫外線(UV)保護効果を測定できる手法が考案されました。「ハイブリッド拡散反射分光法」(HDRS)と呼ばれるこの手法は、生体内での日焼け止め保護効果を迅速かつ簡便に評価することを可能にし、現在世界中の規制当局によって義務付けられている、ヒト被験者への過度な日焼けや有害な曝露に代わる新たな手法となります。